所長御挨拶[根記事一覧]

特セン2024/04/01 14:04:39


 
 ようこそ、北海道立特別支援教育センターのWebページへお越しくださいました。



 北海道立特別支援教育センター(以下「特セン」という。)は、北道における特別支援教育の振興と充実を図ることを目的として、昭62年(1987年)に札幌市中央区の円山西町で開所し、今年度で38年目を迎えます。


 さて、急激に変化する時代の中で、我が国の学校教育には、一人一の子供が、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値ある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるよう、その資質・能力を育成することが求められています。

 特別支援教育に関する国の動向では、これからの特別支援教育の方向性を示した「新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議報告」、教員の特別支援教育の専門性の向上に向けた具体的な内容などを示した「特別支援教育を担う教師の養成の在り方等に関する検討会議報告」が公表されるなど、特別支援教育の一層の進展と専門性の向上が求められています。 


 こうしたことを踏まえ、特センでは、北海道の特別支援教育の充実・発展に資するため、学校、教育局、市町村教育委員会、医療、福祉等の関係機関と連携・協力し、広域な北海道全域をカバーしながら道内外の動向も踏まえた教育行政課題や学校現場の喫緊の課題に機動的に対応することを念頭に置き、次に掲げる取組を重点に、教育相談、研究・研修、広報啓発・ICT教育推進の各事業を推進します。
 教育相談事業では、多様な学びの場に係る地域の理解促進を図るため、これまで巡回教育相談を活用していない市町村を対象に、巡回教育相談の活用に向けた働き掛けを行うほか、子供・保護者が地域で教育的ニーズに応じた教育支援を受けられるようにするため、教育相談後にフォローアップを行います。

 研究・研修事業では、多様な研修ニーズに応えられるよう、ハイフレックス研修を充実させ、受講者の資質・能力を高めるための研修機会の確保に努めるとともに、特別支援学校における今日的な課題解決に資するため、実践的な研究を行います。

 広報啓発・ICT教育推進事業では、研修講座等の講師による講義や、特セン所員が行う講義をオンデマンド配信するなど、研修動画配信を充実することにより、教職員が専門性を高めることができる環境を整えるほか、教育相談事業や研究・研修事業に関する情報が、学校や教職員及び保護者等の手元に確実に届くよう、 WebページやX(旧 Twitter)、YouTubeを活用するとともに、教育局や教育委員会を経由した情報発信をタイムリーに複数回行うなど、効果的な広報活動を推進します。 
 
 障がいのある子供と障がいのない子供がともに学ぶ共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システムの理念の下、全ての子供たちが、障がいの有無にかかわらず、多様な個性を互いに認め合い、支え合いながら、ともに学んでいくことができる環境を醸成し、誰もが生き生きと活躍できる社会の実現に向けた特別支援教育の推進・充実に資することができるよう、所員一丸となって事業を推進してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 令和6年(2024年)4月

北海道立特別支援教育センター所長  柏 木 拓 也